事業所が助成金を利用するメリットは3つあると考えています。
①第1は、金銭的なメリットです。例えば20万円の助成金を得たということは、20万円の利益を得たことと同じです。つまり、利益率5%の商品なら400万円を売上げた効果があるということです。
②第2は、事業所内の管理が整備されます。助成金の申請には、労働条件通知書や勤怠の記録、賃金台帳などが必要です。助成金申請を通して、これらの整備が進みます。
③第3は、従業員に会社の取組姿勢が伝わります。雇用関係の助成金は従業員にとって何等かの施策を行うことが条件になっています。会社の取組が従業員に伝わることにより労使の関係が良くなると考えられます。
特にリソースが限られている中小企業こそ助成金を活用してほしいと考えています。ここでは、主な助成金を紹介しますので、気になるものがあればお問合せください。
これらの取組に加えて、賃金アップを行うと支給金額が加算されます。賃金アップの対象者には「雇用保険の被保険者」であるとか、「最低賃金+〇十円以内」 といった条件が無いので、賃金アップを考える事業所様に使いやすい助成金です。1~3の取組が必要ですが、年次有給休暇の一斉取得や時間単位年休などの取組と組み合わせると申請しやすいです。

ポイントは今の業務の生産性があがること、効率が良くなることをどのように示せるかです。従業員の時給換算額を30円以上アップすることが必須で、その人数によって支給額が上がります。対象者は雇用保険に入っていなくても良いので、その点は使いやすいのですが、事業所内最低賃金と地域最低賃金との差に一定の条件があります。最低賃金アップに対応する中小企業を支援する助成金です。

正社員コースの要件は年々厳しくなり、以前のような大盤振る舞いは無くなりましたが正しく準備すれば申請は可能です。取組み易いコースとしては、2「賃金規程等改定コース」、4「賞与・退職金制度導入コース」、6「短時間労働者労働時間延長支援コース」あたりでしょうか? 最低賃金のアップに合わせて申請できるのが2、介護施設・障害者施設であらたに処遇改善加算を算定する場合、上位区分に算定替えするなら4、103万円の壁が見直されたことから6が狙い目です。

従業員自身や従業員の配偶者が出産した場合は是非申請したい助成金です。どのコースも細かい要件があり、手間はそれなりに掛かります。ただ、男女問わず育休を取るのは常識になりつつありますので、一度取り組んでおくと社内の体制も整い、助成金も得られるというメリットがあります。

大前提として取組前の就業規則が現行の法令にしっかり合ったものであることが重要です。1,2の場合は1年以上雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者がいることも条件です。1については、社会保険労務士等専門家の支援を受けていることがさらに必要です。3については在籍する労働者に細かい条件があります。中小企業の場合、高齢の方も多く働いているのでタイミングが合えば、是非使いたい助成金です。
