事業所が助成金を利用するメリットは何でしょう?

事業所が助成金を利用するメリットは3つあると考えています。

第1は、金銭的なメリットです。例えば20万円の助成金を得たということは、20万円の利益を得たことと同じです。つまり、利益率5%の商品なら400万円を売上げた効果があるということです。

第2は、事業所内の管理が整備されます。助成金の申請には、労働条件通知書や勤怠の記録、賃金台帳などが必要です。助成金申請を通して、これらの整備が進みます。

第3は、従業員に会社の取組姿勢が伝わります。雇用関係の助成金は従業員にとって何等かの施策を行うことが条件になっています。会社の取組が従業員に伝わることにより労使の関係が良くなると考えられます。

 特にリソースが限られている中小企業こそ助成金を活用してほしいと考えています。ここでは、主な助成金を紹介しますので、気になるものがあればお問合せください。
    1 働き方改革推進支援助成金
働き方改革推進支援助成金
令和7年度交付申請は令和7年11月28日で終了です。令和8年度要件の発表までお待ちください。

1 労働能率が増進する設備・機器の導入

2 時間外労働削減、年次有給休暇や特別休暇の取得促進

3 勤務間インターバルの導入

 これらの取組に加えて、賃金アップを行うと支給金額が加算されます。賃金アップの対象者には「雇用保険の被保険者」であるとか、「最低賃金+〇十円以内」 といった条件が無いので、賃金アップを考える事業所様に使いやすい助成金です。1~3の取組が必要ですが、年次有給休暇の一斉取得や時間単位年休などの取組と組み合わせると申請しやすいです。

2 業務改善助成金 
業務改善助成金-1
交付申請の期限にご注意ください。長野県は令和7年10月2日で終了しました。令和8年度要件が発表されるまでお待ちください。

1 労働能率が増進する設備・機器の導入

2 人材育成・教育などなど

 ポイントは今の業務の生産性があがること、効率が良くなることをどのように示せるかです。従業員の時給換算額を30円以上アップすることが必須で、その人数によって支給額が上がります。対象者は雇用保険に入っていなくても良いので、その点は使いやすいのですが、事業所内最低賃金と地域最低賃金との差に一定の条件があります。最低賃金アップに対応する中小企業を支援する助成金です。

※長野県の上乗せ支給あります。(生産性向上サポート補助金)

 

3 キャリアアップ助成金 
キャリアアップ助成金

1 正社員化コース

2 賃金規程等改定コース

3 賃金規程等共通化コース 

4 賞与・退職金制度導入コース 

5 社会保険適用時処遇改善コース 

6 短時間労働者労働時間延長支援コース 

 正社員コースの要件は年々厳しくなり、以前のような大盤振る舞いは無くなりましたが正しく準備すれば申請は可能です。取組み易いコースとしては、2「賃金規程等改定コース」、4「賞与・退職金制度導入コース」、6「短時間労働者労働時間延長支援コース」あたりでしょうか? 最低賃金のアップに合わせて申請できるのが2、介護施設・障害者施設であらたに処遇改善加算を算定する場合、上位区分に算定替えするなら4、103万円の壁が見直されたことから6が狙い目です。

4 両立支援助成金
両立支援助成金-1

1 出生時両立支援コース

2 介護離職防止支援コース

3 育児休業等支援コース 

4 育休中等業務代替支援コース 

5 柔軟な働き方選択制度等支援コース 

6 不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース 

 従業員自身や従業員の配偶者が出産した場合は是非申請したい助成金です。どのコースも細かい要件があり、手間はそれなりに掛かります。ただ、男女問わず育休を取るのは常識になりつつありますので、一度取り組んでおくと社内の体制も整い、助成金も得られるというメリットがあります。

※長野県の上乗せ支給があります。(パパ育休応援奨励金)
5 65歳超雇用推進助成金
65歳超雇用推進助成金

1 65歳超継続雇用促進コース

2 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース

3 高年齢者無期雇用転換コース  

 大前提として取組前の就業規則が現行の法令にしっかり合ったものであることが重要です。1,2の場合は1年以上雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者がいることも条件です。1については、社会保険労務士等専門家の支援を受けていることがさらに必要です。3については在籍する労働者に細かい条件があります。中小企業の場合、高齢の方も多く働いているのでタイミングが合えば、是非使いたい助成金です。

 

  関連する助成金として「エイジフレンドリー補助金」もあります。

  (令和7年度のエイジフレンドリー補助金は、令和7年10月31日で交付申請を締め切りました。
   令和8年度受付までお待ち願います。)
6 人材確保等支援助成金
人材確保等支援助成金

1 雇用管理制度・雇用環境整備助成コース

・賃金規程制度導入

・諸手当制度導入

・人事評価制度

・メンター制度、従業員調査、1on1ミーティング

・健康づくり制度(人間ドック)

・業務負担軽減機器等の導入

2 外国人労働者就労環境整備助成コース

3 テレワークコース 

 1は離職率の改善が要件になっているので事業所としてはちょっと使いづらい点があります。折角制度を導入しても離職率が達成できないと支給になりません。
 制度導入に合わせて、「支給されればラッキー」くらいの考えで取組のが良いでしょう。